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特集|整骨院を取り巻く環境

供給過多が招くクオリティ低下の危険

整骨院

 整骨院は、いまや全国にコンビニエンスストアと同じくらいの膨大な数があるといわれ、ここ数年、業界全体が激しい競争状態に置かれています。
 無資格で、さも資格保持者と同じ様な施術ができるように周知し、低価格で治療を提供する院もありますし、そのような院と治療費で真っ向から挑み、際限のない価格競争に陥って疲弊する院もあります。
 そんな状況にありながらも、各種治療資格を取得するための学校の数は今も増え続けており、毎年柔道整復師や鍼灸師を始めとした、たくさんの有資格者が輩出されています。
 受け皿となる環境が整理されていないところに、次々と新人が誕生するとなると、必然的に「資格を持っていても、実力を発揮する場所がない」「労働条件が良くない院で、仕方なく働く」という若手が数多くいる状態を生んでしまいます。
 これは業界全体にとって、決して好ましいことではありません。この業界を目指そうと考える人たちも減りますし、悪い労働条件下で働く人たちの誰もが、高いモチベーションを保って質の高い治療を続けられるかというと、それも疑問です。有資格者も、より未来が有望な業界に転職をしようと考える人が少なくないでしょう。

人を癒す者に課せられた使命

 整骨院は、適切な治療を施せる専門家であると同時に、健全な経営を機能させていくことも大切です。しかし、薄利多売はありえない業界。経済論理が優先された思考の中では、「人々に安心と健やかな生活を提供する」という整骨院の使命は全うできません。

 超高齢化社会に突入した昨今、需要自体は高まっていると考えるのが自然です。スポーツに興じる人口も増えており、その種類も多様になってきています。むしろより幅広い人々が、身体をメンテナンスするプロフェッショナルを求めているのではないでしょうか。
 さまざまな属性の人々に求められるようになったことで、通院される背景もさまざまです。患者様の症状を漠然と把握して、通り一遍の技術を提供することに終始してしまえば、満足のいく治療はできず、治るものも治りません。
 人の身体はもともと千差万別です。個々の患者様とトコトン向き合うこと。一人ひとりの身体と生活環境、心のすべてと向き合う姿勢を持ち、それに応じた治療を適切に提供できるスキルを常に研ぎすましていく。そういうことに丁寧に時間を割いて治療に取り組む姿勢が、治療者には不可欠です。
 そしてその先にこそ、地域の人々に愛され、経営面においても充実した整骨院を実現するヒントがあるのではないでしょうか。

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